PR

ニュース コラム

【ポトマック通信】ねじれの効用

記者会見するトランプ米大統領=7日、ホワイトハウス(ロイター)
Messenger

 米中西部オハイオ州クリーブランドを初めて訪れたのは実業家ドナルド・トランプ氏が共和党全国大会で大統領選候補に正式指名された一昨年7月のことだ。アリーナの天井からおびただしい数の風船や紙吹雪が落ちてきた祝福の瞬間、「天が落ちる」という言葉が浮かんだ。杞憂(きゆう)に終わるかはまだ分からない。

 中間選挙の投開票前日、集会を取材するため同地を再訪した。トランプ大統領は候補への応援演説で「怒りと分断の民主党政治を拒否し、誇らしく正しい米国人としてのさだめの下で団結しよう」と訴えた。

 「米国社会の分断? それどころか、最近は家の中が大変よ」。出張中に話を聞いた女性はため息をついた。長年の民主党支持者だが、弟が熱心なトランプ氏の支持者になってから話がかみ合わなくなり、最近は口もきかないという。

 上院を共和党、下院を民主党がそれぞれ支配する新議会は来年1月に始まる。トランプ氏の心持ち次第だが、物事を前に進めるため両党に対話の機運ができ、分断が解消されるなら「ねじれ」にも効用はある。

 中間選挙の終わりは2年後の2020年大統領選の始まり。長い時間をかけて議論し、国家にふさわしい代表を選ぶアメリカの民主主義が健在であれば、この国の強さは変わらないはずだ。(加納宏幸)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ