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【一筆多論】中国と台湾の冷戦構造 河崎真澄

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 北京中心部のカトリック教会敷地内に掲げられた中国国旗=19日(共同)
 北京中心部のカトリック教会敷地内に掲げられた中国国旗=19日(共同)

 習近平指導部が、中国の歴史的な悲願である「台湾統一」実現に向け、改めて前のめりになっている。

 台湾で民主的な直接選挙の結果、2016年5月に誕生した民主進歩党の蔡英文政権は、習指導部が要求する「一つの中国」の共通認識を拒んできた。中国は報復措置として、台湾が外交関係を結んでいたドミニカ共和国やエルサルバドルなど5カ国を、2年あまりで次々と「断交」に追い込み、急速に政治圧力を強めた。

 台湾が欧州で唯一、外交関係をもつバチカンに、中国は次の照準を合わせる。

 さらに懸念されているのは、11月24日に投開票される台北市長など22の首長選を含む統一地方選への中国の“介入”だ。20年1月の次期総統選の前哨戦と位置づけられており、与野党の攻防が熱を帯びている。

 民進党筋は統一地方選をめぐり、「水面下の世論操作や資金供給を通じ、中国が台湾で巧みに、親中派の政党や政治家らを支援している」と語気を強めた。

 民主社会の世論を誘導して選挙に影響を及ぼす構図は、11月6日の米中間選挙で「中国が介入を試みている」とトランプ大統領が批判した状況に似ている。

 現在の台湾で親中派とされるのは、最大野党の中国国民党。かつては共産党と中国大陸で国共内戦を戦った相手だが、00年に政権を失って下野した後、経済関係拡大を狙い、親中派に宗旨変えした経緯がある。

 習指導部が目の敵にする民進党の次期総統選での下野を狙って、「敵の敵は味方」とばかりに国民党を支援しても不思議はない。

 一方、中国も政治的な日程が続々とやってくる。

 中国は建国70周年を来年10月に迎えるが、国威発揚が求められる時期に対米貿易戦争の深刻化で景気が悪化すれば、習指導部への突き上げは大衆に加え、共産党内部からも激化する。

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