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【主張】辺野古県民投票 普天間返還につながらぬ

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 沖縄県議会で、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設の賛否を問う県民投票条例が可決、成立した。

 移設を「賛成」か「反対」の二者択一で問う形式をとる。玉城デニー知事は平成30年度内の実施を想定している。

 県民投票が実施されるとすれば、残念だ。結果に法的拘束力はない。国は日米合意と法令に沿って移設を進める方針で、県民投票は普天間飛行場の返還につながらない。県民の間の対立と混乱を煽(あお)るだけだ。

 在日米軍の用地は日米安全保障条約に基づき、日本が提供する。国内のどこに置くかは日米協議を踏まえ、日本政府が決める。

 外交・安全保障は、国民を守るという極めて重要な責務を担う政府の専管事項だ。知事選挙や県民投票によって是非を決めていいものではない。

 沖縄県民を含む国民にとって大切なのは、普天間飛行場の返還を実現して危険性を取り除くことと、日米同盟の抑止力を両立させることである。辺野古移設以外にそれを実現する方策は見当たらない。玉城氏にしても、具体的な対案を持たない。

 辺野古移設が止まれば、普天間飛行場が固定化し、周辺で暮らす人々の危険は取り除けない。岩屋毅防衛相が「県民投票の結果を受け止めるかという以前に、辺野古移設が唯一の解決策だという基本的な考え方に変わりはない」と述べたのは妥当だ。

 県民投票条例が定めた投票のあり方にも疑問がある。

 普天間飛行場の危険性除去の問題が置き去りにされている。石垣市議会が可決した、県民投票条例に反対の意見書は「(移設の)埋め立ての賛否のみを問うもので、米軍普天間基地移設計画の主眼である危険性の除去について県民の意思を示すものではない」と指摘した。

 移設について、県議会の自民、公明両党は「やむを得ない」「どちらとも言えない」という選択肢を加えた修正条例案を示したが否決された。賛否だけを問うのは丁寧さを欠く。

 投票の実施には、事務を担う市町村の協力が必要だが5市が回答を保留している。「虫食い投票」になるかもしれない。

 玉城氏と県政与党は頭を冷やし、県民投票条例の撤回に動いてもらいたい。

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