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【思ふことあり】背伸びをしてでも世界に挑む スポーツジャーナリスト・増田明美

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 アフリカのサバンナなどの不整地をはだしで走り回る子供たちは自然と足の裏のクッションを使う「つま先」で走る。確かに砂利道をはだしで歩くと、つま先立ちになる。大迫さんは長野県の佐久長聖高校に通っていた時代、クロスカントリーなど不整地を走る練習を多くこなしてきた。フォームを意識することなく、練習の積み重ねで体得したものなのだ。

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 大迫さんの強さの秘密は走り方だけではない。ハンターのような眼力にも表れる心の強さだ。東京都町田市立金井中学校1年生のとき、陸上部がなかった。そのため大迫さんはたった一人で腕のストップウオッチを押しながら厳しい練習を黙々とこなした。指導者もいなかったため、陸上競技の専門誌を参考にしながらの独学。ジュニア時代から自立心が強かったのだ。

 そして米国に行って何が変わったのかと尋ねると、「自分の色をより強く出せるようになった。背伸びをしないとついていけないような環境に身を置きたかった」と話した。

 チームメートには、ロンドン、リオデジャネイロと五輪で連続2冠(5千メートルと1万メートル)のモハメド・ファラーさん(英国)、リオ五輪マラソン銅メダリストのゲーリン・ラップさん(米国)もいる。でも、「自分は暑さも得意」と、2020年の東京五輪へ向けて彼らに負けない闘志を燃やしているのだ。

 スポーツの世界に限らず、学問、芸術、ビジネスと、ボーダーレスで世界と競争する時代。でも、日本人の海外留学生数は2004年の8万人強をピークに約5万人まで減少し、下降傾向にある。日本で培った精神を大切に、世界を肌で感じることで、大きく成長できる。大迫さんに学ぶことは多い。

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