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【主張】辺野古で対抗措置 普天間返還への現実策だ

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 米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐり、埋め立て承認を撤回した沖縄県への対抗措置として、防衛省が石井啓一国土交通相に対して、承認撤回の効力停止などを申し立てた。

 8月の承認撤回によって止まったままの埋め立て工事を再開するための措置で、行政不服審査法に基づく。

 辺野古移設反対を掲げて沖縄県知事選に初当選した玉城(たまき)デニー知事は12日、安倍晋三首相に対して翻意しない姿勢を示した。

 そうである以上、防衛省の申し立ては妥当だ。速やかに工事が再開されることを期待したい。

 玉城氏は「知事選で示された民意を踏みにじるもので、到底認められない」と反発した。

 だが、知事選に米軍基地移設の是非を決める役割があると考えるのは大きな間違いだ。基地の配置を含む安全保障政策は、国政選挙に勝利した与党がつくる内閣(政府)に託されている。

 岩屋毅防衛相は「大きな目的を達成するために前に進めたい」と語った。「大きな目的」とは、日米同盟の抑止力を維持しつつ普天間飛行場の返還を実現して周辺住民の安全を確保することだ。辺野古移設が唯一現実的な方策であることを、政府・与党は粘り強く県や県民に説いてほしい。

 海洋覇権を狙う中国や、核・ミサイルを放棄しない北朝鮮の脅威に備える上で、在沖縄の米海兵隊は抑止力として貢献している。

 代替施設の手当てなしに普天間飛行場の返還は実現しない。辺野古移設を妨げれば、市街地の中心部にある普天間の危険性が残ってしまう。困るのは周辺住民ではないか。

 玉城氏は、抑止力と普天間の危険性除去を両立させる代案を示していない。これでは翁長雄志(おなが・たけし)前知事と変わらない。

 翁長氏は平成27年、埋め立て承認の手続きに瑕疵(かし)があったとして「承認取り消し」を行ったが、28年に最高裁で県の敗訴が確定した。今回の承認撤回は環境対策など承認後の不備が理由にされているが、撤回に値する問題が国にあったとはいえない。

 玉城氏は、過去の不毛な法廷闘争を教訓とし、これ以上の移設の妨げはやめてもらいたい。国と協調して、基地負担の軽減や沖縄振興を進める現実的な立場をとるべきである。

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