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【産経抄】10月13日

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 「何を言っているんだろうな、という感じだ」。北朝鮮が平成25年4月、国連安全保障理事会の対北制裁決議撤回を求めた際の記者会見で、菅義偉(すが・よしひで)官房長官が発した言葉である。とぼけた様子が当時話題となったが、連合の神津里季生(こうづ・りきお)会長の憲法発言を聞いて、このセリフが頭に浮かんだ。

 ▼神津氏は11日の連合中央委員会で、安倍晋三政権を牽制(けんせい)しようと訴えた。「国民世論が不確かなまま、なし崩し的な国民投票に移行することを懸念しなければならない」。憲法96条が定める国民の権利である国民投票を、どうして連合が懸念するのか。

 ▼「将来に禍根を残すような憲法改正を見過ごすわけにはいかない」。神津氏はこうも述べたが、自衛隊を憲法に位置づけるとなぜ禍根となるのか。国民投票で国民の判断が示されると、連合にとってまずいことでもあるのか。何を言っているのか分からない。

 ▼連合に加盟する最大の産別労組、UAゼンセンなど民間労組はもともと、憲法改正に前向きである。一方、官公労の自治労や日教組は改憲にアレルギー反応を示す。板挟みになった神津氏としては、抽象的で焦点がぼやけた政権批判でお茶を濁すしかないのかもしれない。

 ▼神津氏はこの日の中央委に立憲民主、国民民主両党の代表を招き、来年の参院選に向けた政策協定を結ぶことも想定していたが、これも果たせなかった。連合は選挙協力をめぐり意見に隔たりのある両党の間で、やはり股裂き状態となっている。

 ▼立憲民主党幹部は明言する。「うちにとって国民、共産両党は等間隔」。そうであるならば、立憲、国民両党を結びつけようとする連合の努力はむなしい。いっそのこと、連合も旧総評系と旧同盟系に分裂したほうがすっきりする。

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