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【正論】長期戦覚悟で米中対立に備えよ

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 ≪なぜ強硬姿勢を崩さないのか

 思うにアメリカがここまで対中強硬姿勢を示すのは、4つの理由が重なっているからであろう。

 第1にトランプ大統領が、巨額の対中貿易赤字を問題視していることで、「中国叩(たた)き」はトランプ支持のブルーカラー層に受けるから、という政治的思惑もある。

 第2に安全保障関係者の対中警戒論がある。オバマ政権の8年間、対中政策は腰が引けたものであり、この間に米中のパワーバランスは大きく中国側に傾いた。共和党政権になって、その是正を急いでいるという面がある。

 第3に情報技術の問題がある。人工知能(AI)やビッグデータの時代においては、より多くの個人情報を握る者が有利になる。中国政府は13億人のデータを自由にできるが、同じことは民主主義国ではとても考えられない。果たして米中のいずれが次世代の技術覇権を担うのか。貿易戦争にはそんな動機も隠されているのだろう。

 さらに4点目として、「親中派の不在」を指摘できる。以前のアメリカには、貿易と投資を通して中国が豊かになれば、いずれは民主化するだろうという期待があった。今ではさすがにそんな声は少なく、中国を擁護する勢力はほとんど見当たらなくなっている。

 それにしても、トランプ政権の高関税政策はかなり強引である。本来はWTOなどを舞台に、多国間交渉で中国に是正を求めるのが本筋であろう。その一方で、アメリカの対決姿勢が中国側に焦りをもたらしている様子もうかがえる。何より米国は株高、ドル高であり、中国は株安、人民元安である。どちらが有利であるのか、市場は冷徹に判断しているのだろう。「トランプ流交渉術」には、理外の理があるのかもしれない。

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