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【正論】責任ある平和国家の9条論議を 防衛大学校教授・神谷万丈

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 「古めかしい左翼」となるな

 1994年から1年ほどニュージーランドに招かれた折に、かの地の外交・安全保障関係者から、湾岸戦争における同国の失敗について聞かされたことを思い出す。

 ニュージーランドは、平和愛好国として国連の強化を長年提唱してきたにもかかわらず、国連が対イラク武力行使を認めたときには世論がまとまらず、十分な貢献ができなかった。彼らはそれを悔やんでいた。

 湾岸危機のさなかに首相を務めた労働党のマイク・ムーア氏は、その原因は、国連の容認決議があったのに、軍事力を使っての貢献に反対した反米的な「オールド・レフト」たちにあったと厳しく批判している。左派であっても平和のためには軍事力を用いる意思が必要であり、それを持てないのは「古めかしい左翼」だというのだ。

 日本の左派リベラルには、「オールド・レフト」に堕すことなく、平和国家は平和のために何をなすべきなのかという視点から、9条を論ずることを望みたい。

 安倍首相の9条改正案は、戦力不保持を定める2項を維持しつつ自衛隊を明記するものにとどまるという。

 だが、それがいかに論議されるかは、日本が今後、責任ある平和国家に成長していけるかどうかを左右することになろう。(防衛大学校教授・神谷万丈 かみや またけ)

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