PR

ニュース コラム

【風を読む】体罰否定は正しい だが、信頼関係の有無が重要な要素では?  論説副委員長・別府育郎

体操女子・宮川紗江選手への暴力行為について記者会見を終え、深々と頭を下げる速見佑斗コーチ=9月5日午後、東京都港区
Messenger

 人を殴ってはいけない。当然である。スポーツや教育の場における暴力など、許されるべきではない。全く異論はない。だが暴力を否定するあまり、思考停止に陥ることはないか。

 スポーツ界の暴力問題が後を絶たない。中でも選手に対する指導者の暴力、パワーハラスメントはスポーツ界に根深くある悪習といっていいのだろう。

 その多くは何らかの告発によって問題が明らかになり、加害側が強く批判されて処罰を受け、後に加害、被害者を含む関係者が口を開いて次第に背景などの全体像が明らかになる。

 条件反射的な暴力否定が、真実を遠ざけてはいまいか。

 暴力は程度や頻度、理由の如何(いかん)を問わず全否定されるべきであり、背景を探ることは「必要悪」「愛のムチ」といった正当化、肯定論を容認することにつながる、との論がある。

 文部科学省も運動部活動の指導指針の中で、信頼関係があれば体罰も許されるとの意識は認められないと断じている。

 暴力の否定は正しい。ただ、その態様はさまざまである。信頼関係の有無は、罪の大きさを測る重要な要素となり得る。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ