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【日曜に書く】「正直、公正」は首相の手で 論説委員・石井聡

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 ◆ごまかしの連鎖が怖い

 ゆうちょ銀行が運用していた分を、誤って家計部門に計上していたのが原因だと指摘されているが、日銀は推計方法の見直しによって「精緻化した」と言い張っているようだ。

 業界をはじめ世間は「貯蓄から投資」の流れが順調に進んでいると受け取っていたのに、実際には足踏み状態だった。国民に誤った印象を与えてきた責任は、不問に付されたままだ。

 不正やごまかし、チョンボのオンパレードに、これが近代国家なのか、と案じても大げさではなかろう。

 安倍首相も同じ危機感を抱いているはずだ。よく使う「行政府の長」として、今こそ立て直しに蛮勇を振るうときである。

 総裁選で安倍首相を支持した西田昌司参院議員が「長期政権になるほど取り入ろうとする人が増える」と、本紙で指摘していた。

 耳障りな話は首相に伝わらず、都合の良い情報ばかり集まる。そうした傾向が強まることへの危惧だろう。

 ◆長期政権の死角ふさげ

 長期安定政権は、官僚の人事権などを通じて官邸の力を強大なものにした。それにしては、政治主導のグリップがどこまで効いているのだろう。

 バレさえしなければ、国民や権力者でさえ平気でだます。発覚を恐れ、さらに覆い隠す。そのような行為や空気が霞が関に蔓延(まんえん)しているとすれば、並大抵のことでは立て直せない。

 石破氏は「政治行政の信頼回復のための100日プラン」を掲げ、公文書管理や人事管理制度の見直しを提起した。

 とって付けたような印象を受けるものも中にはあるが、項目としては検討に値するものが含まれている。

 圧勝した安倍首相はこの分野の課題をどうするだろう。もし一顧だにしないなら、同様の不祥事は今後も続発すると、たやすく想像できる。(いしい そう)

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