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【産経抄】9月28日

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 2012年のロンドン五輪・パラリンピックには、70カ国・地域から約7万人のボランティアが参加した。日本からの約100人も含まれている。ロンドン在住の経営コンサルタント、西川千春さんもその一人だった。

 ▼女子卓球の団体戦で日本代表が決勝進出を決め初メダル獲得が確定した瞬間に、通訳として立ち会った。号泣する日本選手を前に、思わずもらい泣きしたそうだ(『東京オリンピックのボランティアになりたい人が読む本』イカロス出版)。

 ▼2年後の東京大会を支えるボランティアの募集が始まった。組織委員会と東京都は、計11万人の確保をめざしている。世界中から訪れる選手、観客に対して、日本ならではの「おもてなし」精神を発揮する絶好の機会である。国籍や肌の色、世代を超えた人たちとの出会いは、その後の人生の大きな糧になるのではないか。

 ▼もっとも、真夏の炎天下でタダ働きさせられる「やりがい搾取」との批判もある。1日8時間、10日以上の活動が求められるのは、就職活動中の大学生や社会人にとって、かなりハードルが高い。ロンドン大会のボランティアに24万人以上の応募があったのは、有給休暇が取りやすく、就活や勤務先で確実にプラスの評価が得られるからだ。

 ▼英国首相からは、ボランティア一人一人に感謝の手紙が届いた。ロンドン中心部で行われた英国選手団の祝勝パレードに合流して、選手とともに人々の祝福と声援を受けられる「特典」もあった。

 ▼ロンドン大会で「人生最高の2週間」を体験できたという西川さんは、14年のソチ大会、16年のリオデジャネイロ大会にも駆けつけた。東京大会でボランティアを終えた人たちが同じ感想を持てるかどうかで、大会の成否が決まる。

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