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【正論】北の「交渉術」披露した平壌宣言 モラロジー研究所教授・麗澤大学客員教授・西岡力

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≪白頭山で感慨にふけったのか≫

 文在寅大統領は平壌に行く前には、金正恩氏に対して未来の核だけでなく現在の核についても廃棄する行動をとるように説得すると語っていた。つまり、核兵器生産施設や実験場の廃棄だけではなく、現在持っている核ミサイルを廃棄する作業も行わせるということだった。そのためには保有核ミサイルの申告が絶対に必要だが、共同宣言にも記者会見での金正恩氏の発言にもその部分に関する言及がなかった。文在寅大統領は説得に失敗したのだ。

 あるいはすでに共同宣言の内容が事前に準備されていて、現在の核については言及しないという合意が南北でできていたのかもしれない。なぜなら、文在寅大統領は3日間の平壌訪問のうち2日目であっさり共同宣言に合意してしまい、3日目は白頭山への観光旅行に出かけたからだ。

 白頭山は北朝鮮では革命の聖地とされ、世襲独裁者の家系を「白頭山血統」と呼んでいる。昨年12月には金正恩氏が白頭山を訪れ「国家核武力完成の歴史的大業を立派に実現してきた激動の日々を感慨深く回想し」たとされている。今回、金正恩氏は文在寅大統領と白頭山に登り、何を「感慨深く回想し」たのだろうか。(モラロジー研究所教授・麗澤大学客員教授 西岡力 にしおか つとむ)

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