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【主張】南北融和ムード 五輪の政治利用をやめよ

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 非核化や拉致問題を置き去りにしての南北融和ムードの醸成には、警戒を強めるべきだ。

 南北はまたしても友好の演出に、オリンピックを持ち出している。スポーツ界はそうした策動に踊らされてはならない。五輪憲章は、五輪の政治利用を禁じている。

 韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が署名した共同宣言には、次の一節がある。

 「南と北は2020年夏季五輪をはじめとする国際競技に合同で積極的に出場し、32年夏季五輪の南北共同開催を誘致するため協力することにした」

 だが北朝鮮は、国際社会の反発を無視して核実験やミサイル発射を繰り返した国連の制裁対象国である。加えて日本にとっては、横田めぐみさんら何の罪もない国民を拉致して連れ去り、調査にさえ応じない犯罪国家である。

 到底、出場選手や観客の安全に責任を持つ五輪開催国にはなり得ない。東京で開催される20年夏季五輪を政治ショーの場とすることも、ご免である。

 すでに、南北によるスポーツ大会の政治利用は、現実のものとなっている。

 2月の平昌五輪では大会直前にアイスホッケー女子で南北合同チームが結成され、国際オリンピック委員会(IOC)は特例で登録選手数の増枠を認めた。

 5月の卓球世界選手権団体戦の女子では準々決勝での直接対決を避けて突然、合同チーム結成を宣言し、主催者もこれを認めてしまった。南北は戦わずして準決勝に進み、日本に敗れた。

 先のジャカルタ・アジア大会でも合同チームで3競技に臨んだ。アゼルバイジャンのバクーで開催中の柔道世界選手権でも男女混合団体で合同チームが結成される。いずれも、本来のルールにはない特別措置である。

 国際社会における北朝鮮の数々のルール破りがスポーツ界に持ち込まれ、これを韓国が助長する構図である。毅然(きぜん)とこれを拒むべきIOCのバッハ会長は3月、自ら平壌を訪問し、金正恩氏に東京五輪開会式での合同入場行進を提案したとされる。提案を、誰がほくそ笑んだか。

 北朝鮮に非核化や拉致問題解決を決断させるには、制裁の強化しか道はない。スポーツや五輪が、これを邪魔すべきではない。

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