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【主張】ふるさと納税 「知恵と熱意」で競い合え

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 ふるさと納税による地方自治体の行き過ぎた返礼品競争を抑えようと、総務省が制度の見直しに踏み切る。

 返礼品額を寄付額の3割以内とし、対象は地元産品などに限る。この基準に合わない場合は税制優遇の対象外とする方向だ。早ければ来年4月から実施する。

 ふるさと納税は、故郷や応援したい地方自治体の活性化に役立ててもらうのが本来の趣旨だ。寄付を受けた自治体は返礼品を贈る。最近はこれを目当てに寄付する人が急増している。

 このため、多くの寄付を集めたい自治体は高額商品などを競って贈る。総務省が一定の基準を設けるのは理解できる。

 ただし、全国一律の基準で対象品まで決めるような見直しは好ましくない。自治体が創意工夫をこらせるような環境の整備にこそ取り組むべきだ。

 自治体側は、地元産品を全国に売り込む知恵と熱意で競い合ってほしい。

 納税者が応援したい自治体を選んで寄付すると、寄付額から自己負担2千円を差し引いた金額が住民税や所得税から控除される。昨年度は過去最高の3653億円にのぼる寄付が集まった。

 だが、地元と関係が薄い家電製品や商品券を返礼品とする自治体も多く、特定自治体に寄付が集中する偏在が問題になっている。

 総務省はこれまでも「返礼品額は寄付額の3割以内」と要請してきたが、それでも一部自治体で豪華な返礼品の提供が続いたため、基準を明確化することにした。

 自治体側からは、返礼品として贈る地元産品が少ないという声も多い。地域の集客施設の入場券などを返礼品として提供し、観光につなげる工夫を広げたい。地元を全国にアピールする絶好の機会である。

 地元の歴史的な遺物などの修復や保存の費用に充てるため、ふるさと納税を活用して全国から寄付を募る自治体も出てきている。寄付の使い道を明らかにして、全国からその賛同者を集める取り組みも重要である。

 今年は豪雨や地震が相次いだ。被災した自治体の復旧・復興費用に充ててほしいとして、返礼品なしのふるさと納税を利用する人も急増している。そうした善意の仕組みを育てるためにも過度な返礼品競争は排したい。

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