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【主張】敬老の日 地域で高齢者を見守ろう

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 お年寄りは、長く社会に尽くしてくれている。だから敬いたい。

 それなのに、日本を相次いで襲う自然災害が、お年寄りの命をも奪っている。高齢者を災害弱者にしない社会になっているのか。

 7月の西日本豪雨で浸水した岡山県倉敷市真備町では、51人の死者のうち9割近くが65歳以上だった。

 倉敷市は事前に「避難準備・高齢者等避難開始」を出したが、対象は市の山沿いだった。浸水した地域に注意が行き渡っていたか疑問だ。夜、真備町に避難の勧告や指示が出てから大量の浸水まで、あまり時間はなかった。

 高齢者には身体的に自力での避難が難しい人がいる。インターネットになじみが薄く、災害情報を得にくいことも考えられる。これまでの経験から大丈夫と思い込んでしまうこともあるだろう。

 自治体が情報を早く確実に届け、地域ぐるみで高齢者の避難を助けることが欠かせない。

 今年の猛暑は気象庁が「災害」と呼んだほどだった。熱中症で9月上旬までに救急搬送された人の半分近くは、高齢者である。

 お年寄りは暑さや水分不足を感じにくく、熱中症になりやすい。家族が注意したいが、独居老人もいる。近所の住民や民生委員、介護従事者など、関係する人すべてがその存在を気にしておく必要がある。

 災害が発生した後も気配りが必要だ。平成23年の東日本大震災では、震災関連死の約9割を66歳以上が占める。避難所などでの激変した暮らしは、お年寄りにとって精神的にも身体的にも過酷であるに違いない。

 北海道地震でも、不自由な暮らしを余儀なくされている高齢者がいる。医療的なサポートを含めて高齢者を支えたい。お年寄りが困っていたり不自由にしていたりすれば、ためらわず援助の手を差し伸べよう。障害者に対しても同じである。

 鍵になるのは、地域や周囲の見守りと支えである。

 今の日本を築いてきてくれたお年寄りは、慈愛を持って子や孫を育ててくれた。過去の災害を乗り越えた知恵を伝えてくれることもある。

 地震は頻発し、地球温暖化で豪雨や台風などの気象災害も増えると考えられる。全員で高齢者を守っていく国でありたい。

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