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【日曜に書く】忘れまい「大韓機撃墜事件」 論説顧問・斎藤勉

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【日曜に書く】
忘れまい「大韓機撃墜事件」 論説顧問・斎藤勉

大韓航空機撃墜事件 船上から海へ花束を投げる家族=1983年9月4日 大韓航空機撃墜事件 船上から海へ花束を投げる家族=1983年9月4日

 ◆丸腰民間機にミサイル

 「私にはロシアの行動は予測しがたい。ロシアは謎の中の不可解さに包まれた謎だ。この国の謎を解く鍵があるとすれば、それは国益に他ならない」

 英国の元首相、ウィンストン・チャーチルの有名な言葉だ。

 ソ連体制下で、この「国益第一主義」に共産主義の最も残忍な特質である「人権・人命無視」が加勢し、しかも「国境は神聖不可侵」という鉄の掟(おきて)が三つどもえとなって牙をむいたとき、その大惨事は起きた。

 ちょうど35年前の1983年9月1日、サハリン(樺太)上空で日本人28人を含む乗員乗客269人の命を一瞬にして奪った大韓航空機撃墜事件-。

 米ソ軍事対決の最前線、オホーツク海の真上の領空内に迷い込んだとはいえ、平時、しかも丸腰の民間機に、ソ連防空軍の迎撃戦闘機が2発のミサイルを発射した非道極まる蛮行である。

 当時のクレムリンの主は「泣く子も黙る」KGB(国家保安委員会)の議長を15年間も務めたアンドロポフ書記長である。KGB後輩のプーチン大統領が尊敬してやまない秘密情報機関の中興の祖だ。同書記長は西側の囂々(ごうごう)たる非難の中で発表した声明で、こう白を切った。

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