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【正論】北朝鮮の海運関係者を摘発せよ 国連安保理専門家パネル元委員・古川勝久

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 香港の企業登記を見ると、同社のただ一人の代表者兼株主として登録されていたのは日本人だ。和歌山県内で病院と福祉医療グループを経営する医師である。誰かが勝手に彼の名前で香港企業を設立したのか。または、彼が自分の名義を誰かに貸したのか。制裁対象船舶に関わる「名義貸し」であれば、本人が事情を知らずとも、国連制裁違反となる。日本国内には複数名のOMM関係者がいるが、誰も処罰を受けていない。

 また、国連制裁対象船舶の中に、北朝鮮産石炭密輸事件に関与した「XIN GUANG HAI号」がある。17年初めまでなぜか茨城県内の中古バイク販売会社が所有していた貨物船だ。その後、仲介業者経由で売却された先が、後に国連制裁対象とされた中国企業である。北朝鮮の密輸ネットワークは日本から貨物船を調達して石炭密輸に利用したわけである。安保理決議では制裁違反目的の資産移転は禁じられている。この日本企業は知ってか知らずか、制裁違反に関わったことになる。

 制裁違反の船舶の取り締まりは、今や非常に重要な制裁措置とされるが、取り組みの遅れが目立つ。船舶の売買市場には透明性がなく、相手を知らないまま船舶が売買されることが多い。市場の透明化や海運業界の慣行改善を急ぐ必要がある。

 もともと06年ごろまで、日本は北朝鮮の海運業にとって最重要拠点の一つだった。日本国内には今も北朝鮮の海運関係者が存在する。海運分野での制裁強化は日本にとって重要な課題なのである。(ふるかわ かつひさ)

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