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【日曜に書く】女子レスパワハラ・アメフト悪質タックル…相次ぐ不祥事 スポーツ界は釜石を忘れていないか 論説委員・佐野慎輔

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【日曜に書く】
女子レスパワハラ・アメフト悪質タックル…相次ぐ不祥事 スポーツ界は釜石を忘れていないか 論説委員・佐野慎輔

大漁旗を振って応援する釜石市民ら=釜石鵜住居復興スタジアム(蔵賢斗撮影) 大漁旗を振って応援する釜石市民ら=釜石鵜住居復興スタジアム(蔵賢斗撮影)

 あの日から7年5カ月、釜石はいまだ復興途上。鵜住居にも新しい住宅が建ってきたが、仮設住宅暮らしを続ける人たちも少なくない。釜石の人すべてが来年9月開幕のラグビーワールドカップ開催を、もろ手をあげて喜んでいるわけではない。

 しかし、ワールドカップは人口3万5千人、過疎化が進む釜石の「未来への希望」でもある。「釜石とラグビー」が好きな洞口さんには、人々の知恵と力を集めて完成したスタジアムが復興の象徴と映る。それはスポーツの力である。

 ◆人々の心を和らげたい

 1923(大正12)年9月1日、首都圏は未曽有の大地震に襲われた。マグニチュード7・9、最大震度6。東京では7万人を超える人(首都圏全体では10万5千人以上)が亡くなり、20万5千棟(首都圏全体では37万棟)以上の住宅に被害が出た。

 大日本体育協会会長の嘉納治五郎はその日、視察のため樺太にいた。東京に戻り、状況が落ち着くと、復興への構想を練り始める。(1)全国陸上競技大会の開催、(2)翌24年パリ・オリンピックへの選手派遣、(3)東京に競技場をつくる。

 関東大震災のさなかに、なぜ、という思いもあろう。嘉納の脳裏にあったのはスポーツの力。スポーツが人々の心を和らげ、元気づけてくれるという思いではなかったか。

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