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【新聞に喝!】日本兵捕虜 戦意高揚報道メディアに強い不信感 2大新聞に戦争責任はないのか 元東京大学史料編纂所教授・酒井信彦

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 8月23日の新聞各紙で、昭和天皇が昭和62年4月の時点で戦争責任を気にかけておられたことが、侍従の日記の公表で明らかになった。

 この日記は、小林忍侍従の親族が、共同通信に持ち込み、報じられたものである。戦争責任を執拗(しつよう)に追及する人間がいたために、昭和天皇は最晩年にあってもお悩みになっておられたわけである。

 連合国の中には、天皇の戦争責任にこだわった国もあったが、アメリカが退けて、戦争責任は問題化されなかった。

 一方、ほとんど忘れられているが、戦争遂行に重大な役割を果たしたにもかかわらず、占領軍に責任を追及されなかった組織としてマスコミ、特に新聞が存在する。

 ドイツでも、イタリアでも、戦争中の新聞は廃刊になったが、日本の新聞はそのまま生き残った。その後、新聞の戦争責任は追及されず、70年以上が経過している。

 この新聞の戦争責任について、極めて興味深い調査結果が存在する。朝日新聞取材班による『戦争責任と追悼 歴史と向き合う1』(朝日選書、平成18年刊)の160ページに次のような記述がある。

 「米国立公文書館から山本教授が収集した史料のなかに、米政府が日本兵捕虜に聞き取りをした調査の結果があった。天皇・軍・政府・メディアについて不信感を抱いているかどうかを258人に聞き、太平洋戦争後期の44年にまとめたものだ。メディアに不信感があると答えた捕虜は38%だった。それは、天皇(0%)、政府(8%)、軍(31%)のどれよりも高い数字だった」

 山本教授とは、メディア史などが専門の山本武利氏である。

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