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【産経抄】8月20日

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【産経抄】
8月20日

 「おい、小池!」のキャッチコピーが入った指名手配写真のポスターは、大きな話題を呼んだ。徳島県警が呼びかけている相手は、小池俊一(としかず)容疑者である。平成13年4月に発生した徳島市の父子連続殺人・放火事件で指名手配されていた。

 ▼約108万枚も配布された奇抜なポスターは、結局犯人逮捕にはつながらなかった。指名手配から11年後、小池容疑者が岡山市で病死していたことが判明する。遺体を見た捜査員は、ポスターの写真との違いに驚いた。濃かった眉毛を細くそり落とし、ひげを生やすなど変装していたようだ。

 ▼大阪府警富田林署で勾留中の樋田淳也容疑者(30)が逃走してから、1週間以上が経過した。12日夜、樋田容疑者は面会室からやすやす逃げ出した。警察がそれを把握したのが約1時間後、逃走を周辺住民に周知するまで9時間もかかった。

 ▼樋田容疑者は、常習だったひったくりで現金を調達している可能性が高い。警察はすでに大失態を重ねている。小池容疑者のような逃げ得を絶対に許すわけにはいかない。まして樋田容疑者は、強制性交や強盗致傷容疑で逮捕された凶悪犯である。その手に再び手錠がかけられるまで、住民は安心して暮らせない。

 ▼大阪府警には実は自慢の捜査法がある。指名手配写真を手がかりにして、捜査員が街中を歩きながら容疑者を見つけ出す「見当たり捜査」である。昭和53年に導入されて以来、4000人を超える容疑者を逮捕してきた。ノウハウは全国の警察に広がりつつある。

 ▼府警は3000人態勢で捜索を続けている。樋田容疑者の顔や体つきの特徴を頭にたたき込んだ捜査員が、血眼になって聞き込みを続けているはずだ。「おい、樋田!」、一体どこに潜んでいるのか。

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