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【正論・戦後73年に思う】歴史の是正を世界に宣揚せよ 東京大学名誉教授・小堀桂一郎

東京大学名誉教授・小堀桂一郎氏
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 昭和21年から算(かぞ)へて73回目の「終戦の詔書奉戴記念日」が近づいてゐる。本年の記念日が平成の元号を以て呼ばれる時代の最終回になる事に多分に感慨を覚える。

 ≪靖国御親拝の環境整えよ

 感慨の所以(ゆえん)は幾つかあるが、その一は、国民の悲願である今上天皇の靖国神社御親拝に最も相応(ふさわ)しい日がこの記念日なのであるが、私共の熱望は遂に叶へられる事無きままに平成の御代は過ぎ去りゆくのではないか、との危惧の念に発する憂愁の思ひである。

 今上天皇は平成28年8月8日、御自身の譲位の御意向に対し国民の理解を求める御諚(ごじょう)の中で、御即位以来「国民統合の象徴」としての新憲法下での天皇の在るべき様について種々の模索を重ねてきたと仰せられてゐる。それは第一に国民の安寧と幸せを祈る事であり、同時に各地での国民との直接の触合ひ、殊に大災害時にはどんな遠隔の僻地(へきち)や離島にも慰問と激励の旅に赴く事が天皇の象徴としての行為として重要だつたとの認識をお述べになつてゐる。直接の御言及はなかつたが、硫黄島、沖縄をはじめ、サイパン、パラオ、フィリピン等、国外の戦蹟地にも皇后とお揃ひで戦歿者慰霊の巡礼を果たされた御事蹟に国民は深い感銘を心に刻んでゐる。

 それは又、先帝陛下が戦争終結を命ぜられた詔書の字眼をなしてゐる一節〈朕ハ…堪ヘ難キヲ堪ヘ忍ヒ難キヲ忍ヒ以テ万世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス〉に籠(こ)められた大御心を御自身の治世の代に承(う)け継がれ、実際の行動を以て体現された、洵(まこと)に尊いお気持の表れである事を国民はよく理解してゐた。

 それだけに、さうした〈戦陣ニ死シ職域ニ殉シ非命ニ斃レタル〉臣民への鎮魂の儀礼の文字通りの象徴となるべき靖国神社への御親拝が、御即位以来未だに実現してゐない事は、国民にとつて解き難い不審の一事であつた。

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