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【国語逍遥】(100)清湖口敏 「日本文化の粋(イキ)」と読んだ河野太郎外相 外相が…出身だから仕方ない?  

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 このような方言を生むに至った歴史を、大ざっぱに過ぎるのはご勘弁いただくとして、辞書などを参考に簡単にまとめてみた。

 粋(すい)は江戸時代を通して主として上方で用いられた美的理念で、人情や世態の表裏、とりわけ遊里での遊興に通じているさまを言った。江戸では、上方の粋(すい)と意味が類似した「通(つう)」が流行する。

 上方では幕末まで粋(すい)が使われ続けたのに対し、江戸の通はやがて「イキ」に取って代わられることになる。イキはもともと心立てや気合を表す言葉だったが、遊興での心意気を賞美する言葉となり、粋(すい)や通の精神面を担っていく。本来の用字は「意気」だが、江戸末期には粋の字をイキと読むようになった。

 喜田川守貞が著した近世後期の風俗誌『守貞謾稿(もりさだまんこう)』巻10(女扮上)には次の一文がある。「俗間の流行に走る者を京坂に粋と云(い)ふ(音すい。=中略=これ花街の方言なり。その人を粋者と云ふ)。江戸にてこれを意気と云ひ、その人を通人と云ふ」

 九鬼周造の代表作『「いき」の構造』も「『いき』と『粋(すい)』とを同一の意味内容を有するものと考えても差支(さしつかえ)ないと思う」「『いき』と『粋』との相違は、同一内容に対する江戸語と上方語との相違であるらしい」と示している。

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