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【東京特派員】湯浅博 2020年、何か平和の祭典をかき消す衝撃が起こる!?

 2020年東京五輪開幕に向け、建設工事が進む新国立競技場=20日、東京都新宿区(共同通信社ヘリから)
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 永田町の都道府県会館あたりから西方を望むと、緑いっぱいの赤坂御用地の先に、新国立競技場がぽっかりと浮かんで見える。昨年までは、緑の中に巨大クレーンがうなりをあげるだけだったから、ぽっかりの遠景は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックが刻一刻と近づいてくるという実感がある。

 最上階の喫茶店から眺めると、新競技場のうえに湧く入道雲が、見る間に暗雲に変わっていくのが分かる。この夏の天候は、かつて経験したことのない異常さであった。

 2年後の7月24日の開幕で、世界の目はこの「酷暑の五輪」に向けられる。熱暑から一転して暗雲に襲われるような不安がぬぐえない。それは、酷暑ゆえに選手の出場が危ぶまれ、熱中症の観客が救急搬送されるという五輪にまつわる不安だけではない。

 むしろ、めぐりあわせの悪さにあるような気がするのだ。

 半世紀以上も前に初開催の東京五輪のときを思い起こしてみよう。1964年10月10日開会の五輪競技にファンが一喜一憂しているとき、ユーラシア大陸の北と南から衝撃的なニュースが飛び込んできた。共産圏のソ連でフルシチョフ首相が突然解任され、続いて毛沢東率いる中国が初の核実験を強行した。

 日本が戦後復興を遂げ、世界に追いつこうとしていたさなかの衝撃であった。まだ中学生だったから、目先の五輪競技に夢中で、そんな深刻な問題があったことすら記憶にない。それ以来、日本は否応(いやおう)なく核をもった大陸国家と向き合わねばならなくなった。

 では、来る「Tokyo 2020」はどうか。北朝鮮の核ミサイル開発が、6月12日のシンガポールでの米朝首脳会談で止まったとは思えない。トランプ米政権によるミサイルなどの搬出が成功しないまま、20年11月の米大統領選になだれ込む可能性がある。

 そして、核開発の兄弟分たる中国は、この年が「第13次5カ年計画」の最終年にあたり、同時に「中国共産党の創設100年」を翌年に控えた勝負の年になる。5カ年計画の通りに運べば、国内総生産(GDP)が世界の5分の1になる。19世紀に世界の覇権を握った「パクス・ブリタニカ」を築いた英国は4分の1だったから、中国は「もう一歩」と考えて無理をしかねない。

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