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【正論】なぜ北の非核化は進まないのか 拓殖大学総長・森本敏

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 「核保有大国」の認知が目標

 一方、米国側は、(1)終戦宣言は朝鮮半島における抑止が危うくなるだけでなく、非核化交渉の動機が低下するので時期尚早である(2)朝鮮半島の完全な非核化の実現を図ることを優先すべきである(3)北朝鮮が非核化交渉に真剣に応じるまで圧力と制裁を緩めるべきでなく、北朝鮮が非核化に応じないなら、いつでもあらゆるオプションをとる態勢を維持する(4)日米韓の同盟関係を強化し、朝鮮半島における抑止体制を維持しつつ、それを基盤とした平和体制構築を並行して進める-という立場である。

 北朝鮮は「朝鮮半島の非核化」にはコミットしたが、「北朝鮮の非核化」をする意思については懐疑的である。北朝鮮が核・弾道ミサイルの開発を進めた最初の動機は在韓米軍に配備された戦術核であった。その後、これは撤去されたが、北朝鮮は韓国における非核化(米国が韓国へ核再配備しない、韓国に対する拡大抑止を提供しない、朝鮮半島周辺に戦略システムを展開させないなど)が実現しない限り、体制の安定は維持できないので、これを保証するよう求めている。

 北朝鮮はこの実現のために核政策を発展して、米国との「非核化」交渉を通じて老朽化した核やミサイルの関連施設を廃棄するが、核物質やミサイルの増産・配備を進めて「核保有大国」と認知される国家になることを目標にしていると思われる。そして、これが北朝鮮の求める非核化なのであり核・ミサイルを完全に廃棄したり放棄したりすることではない。

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