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【日曜に書く】夏にこそ「防災の日」を 論説委員・鹿間孝一

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【日曜に書く】
夏にこそ「防災の日」を 論説委員・鹿間孝一

小田川の決壊で浸水被害を受け、連日の猛暑でひび割れた田んぼ=19日、岡山県倉敷市真備町地区 小田川の決壊で浸水被害を受け、連日の猛暑でひび割れた田んぼ=19日、岡山県倉敷市真備町地区

 文豪の筆は自然の猛威を生々しく伝える。

 「橋のところに押し流されて来た家や、土砂や、岩石や、樹木が、後から後からと山のように積み重なってしまったので、流れが其処(そこ)で堰(せ)き止められて、川の両岸に氾濫したために、堤防の下の道路は濁流が渦を巻いていて、場所に依(よ)っては一丈ぐらいの深さに達し、二階から救いを求めている家も沢山あるという」

7月は大雨シーズン

 今回の西日本豪雨で小田川が決壊するなどして濁流にのまれた岡山県倉敷市の真備地区の光景そのままである。

 梅雨前線の活動が活発になる7月上旬は、これまでも大雨による災害が多い。

 昭和36年には長野県南部の伊那谷などで崖崩れや地滑りが起き、流れ込んだ土砂で天竜川が氾濫した。「三六(さぶろく)災害」と呼ばれる。

 「42年7月豪雨」は台風7号から変わった熱帯低気圧が梅雨前線を刺激して、九州から中国、近畿地方にかけての広い範囲で大雨となった。

 「47年7月豪雨」は日本の南海上に台風6、7、8号が並び、相互に干渉して複雑な動きをする「藤原の効果」で大雨が長引き、被害は全国に及んだ。

 49年は「七夕豪雨」の名で知られる。静岡市では7日から8日にかけての24時間で500ミリを超える雨量を観測した。清水市(現・静岡市清水区)出身の漫画家で「ちびまる子ちゃん」の作者であるさくらももこさんは、その体験を「まるちゃんの町は大洪水」に描いている。

 昨年の九州北部豪雨も記憶に新しい。

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