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【主張】オウム死刑執行 反省は生かされているか

オウム真理教事件の死刑囚と収容先の拘置所
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 大きな区切りではあるが、これが事件の終わりではない。国内に大規模なテロ集団を生んだ反省を今後に生かさなくてはならない。

 松本、地下鉄両サリン事件などオウム真理教による一連の事件に関わったとして殺人などの罪に問われ、死刑が確定した教団元幹部ら6人の刑が執行された。元教祖の麻原彰晃元死刑囚ら7人の刑は6日に執行されており、教団による一連の事件で死刑が確定した13人全員の執行を終えたことになる。

 上川陽子法相は「法治国家であり、確定した判決の執行は、厳正に行われなくてはならない」と強調した。今年1月、元信者の高橋克也受刑者の無期懲役が最高裁で確定し一連のオウム裁判は終結した。刑の執行を妨げるものは事実上、なくなっていた。

 刑事訴訟法の定めにより、法相の命令によって執行を粛々と進めるのは、当然の責務である。

 上川法相は教団について「日本を支配して(麻原元死刑囚が)王となることまで空想して武装化を進めた。妨げとなるものは敵対視し、ポア、殺害する身勝手な教義の下、2度にわたる無差別テロに及んだ」と指摘した。

 地下鉄サリン事件は都心で、一般人に向け化学兵器が使われた世界初の無差別テロとして、世界を震撼(しんかん)させた。そうした異常な集団を生み、残虐な犯罪を防ぐことができなかったのはなぜか。しかも教団の後継団体は今も存続し、一部は教祖への帰依を強めているとされる。現状をみる限り、反省が生かされているとは言い難い。

 教団の解散を目指した破壊活動防止法の適用申請は棄却され、新設した団体規制法は解散命令を出すことさえできない。

 国際社会では米中枢同時テロや過激組織「イスラム国」(IS)による無差別テロが頻発し、朝鮮半島の緊張は極限まで高まった。北朝鮮はマレーシアで化学兵器を用いた暗殺事件を起こした。

 一方で国内では、国連が採択した国際組織犯罪防止条約の批准を目指して共謀罪法案の提出、廃案を繰り返し、ようやく昨年、テロ等準備罪と名を変え、内容を厳格化させて新設されたばかりだ。

 テロと戦う国際社会にあって、日本は依然、弱い環(わ)である。2年後の東京五輪は、十分にテロの標的となり得る。オウムの反省を、あらゆる分野で反芻(はんすう)すべきだ。

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