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【正論】「理性ある服従」の実践に努めよ 金沢工業大学虎ノ門大学院教授・伊藤俊幸

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 ≪フォロワーこそリーダーになる

 トランプ大統領の下では、側近たちがすぐ首にされるケースが目立つ。これはティラーソン前国務長官も含めて直属の部下たちが、日本のように「面従腹背」して「間違った忖度(そんたく)」をする「イエスマン」などではなく、「正しいフォロワー」として「進言」してきた結果であるといえる。

 戦後、米海軍から学んだ海上自衛隊では、艦艇や潜水艦の艦長は「出港せよ」とは命令しない。「理想の艦長が発する言葉は『了解』と『待て』だけだ」と先輩からは教えられてきた。

 副長以下の幹部自衛官は、若年幹部当時から「艦長に対しては『○○なので○○します』と進言せよ」と厳しく指導されてきたのである。

 欧米が発祥のMBA(経営学修士)では、学問体系としてリーダーシップ論が教育される。1900年頃の「カリスマ論」から始まり、50年頃からは「リーダーとフォロワーの相互関係」が論じられ、現在は「フォロワーシップ論」つまり「フォロワーこそリーダーになる」という論に推移している。

 そもそも「マネジメント」と「リーダーシップ」は別物だということをご存じだろうか。

 「マネジメント」とは、ルールや制度といった組織運営に関する規則により、集団をコントロールする方法論だ。

 しかし、この方法だけでは「こんな上司のいうことを聞かない」とか、ルール以外の事態に対しては全く融通が利かない。特に情報技術(IT)や人工知能(AI)が導入され、変化が激しい今の時代においては、あらかじめ想定される事態に合わせて逐一、ルールを決めていたのでは間に合わない。

 スピード感が求められるからこそ、改めて必要とされる方法論が「リーダーシップ」なのである。具体的には「リーダーがフォロワーの心に直接働きかけて」、心が動いた「フォロワーが自らリーダーの意向に沿うように主体的に行動する」-そのために必要な科学的手法なのだ。

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