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【主張】がんの見落とし 画像診断の「価値」共有を

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【主張】
がんの見落とし 画像診断の「価値」共有を

 がんの画像診断の情報が病院内で共有されず、治療が手遅れになるミスが相次いでいる。

 救えるはずの命が救えなかったことを、関係者は猛省すべきだ。他の医療機関でも、同様の事態が起きていないか検証してもらいたい。

 千葉大病院では、患者9人のコンピューター断層撮影装置(CT)の画像診断でがんの所見などが見落とされた。主治医が自身の専門領域に集中し、画像診断で指摘された専門外の所見の確認が不十分だった。

 横浜市大の病院では、心臓治療のためのCT検査で、画像診断医が腎臓のがんを発見し、報告書に記載した。だが、主治医には連絡せず、主治医も報告書の存在に気づかなかったという。

 命をあずかる仕事である。連絡を取り、声を掛け合う慣行が医療現場にはないというのだろうか。これでは、報告書は紙切れになってしまう。

 予期せぬ重大な結果が見つかったら、画像診断医が主治医に直接連絡し、注意喚起するのが基本である。最近は、主治医が画像を未読にしていると、警告が出るシステムもある。積極的に利用してもらいたい。

 画像診断の現場では検査件数も1件当たりの読むべき画像数も増えたという。一方で画像診断の専門医らの態勢は十分ではない。

 生命にかかわる画像診断の価値を、いかに医療現場で共有するかが根本的な問題といえよう。

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