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【ポトマック通信】カナダ世論に高まるトランプ氏への対決姿勢

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【ポトマック通信】
カナダ世論に高まるトランプ氏への対決姿勢

 カナダ・シャルルボワで2国間の首脳会談に臨むトランプ米大統領(左)とカナダのトルドー首相=8日(ロイター)  カナダ・シャルルボワで2国間の首脳会談に臨むトランプ米大統領(左)とカナダのトルドー首相=8日(ロイター)

 「そこの紳士、1杯おごるよ」。カナダ西部の景勝地ウィスラーのバーで、一人夜食を取っていると、初老のカナダ人のグループに声を掛けられた。

 同所には今月2日まで、先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の取材のため滞在していた。バーで手早く食べ、仕事に戻るつもりだったが、おいしそうなウイスキーを差し出されては、断るべくもない。

 話を聞くと、バンクーバーに住む友人同士で、車で約2時間かけて遊びにきたという。グループにかつて日系企業に勤めていた人が多数いて、記者が日本人と察し、「昔話がしたくて誘った」ということだった。

 G7の会期中、米国がカナダに鉄鋼輸入制限を適用するなど、両国間の貿易摩擦は取材でも大きなトピックとなっていた。ひとしきり飲んだ後、その話題を振ると、皆が一様に、強硬な通商政策を取るトランプ米大統領が「嫌いになった」と苦い表情。米政権に対抗する構えのカナダのトルドー首相を「支持するに決まっている」と息巻いた。

 カナダの世論調査では、通商分野をめぐる厳しい対米姿勢を支持する声が高まっており、リベラルなトルドー政権を保守派の論客さえも評価し始めたという。一歩も引かないトランプ氏に対し、カナダ世論も硬化しており、両国の貿易対立が激化する気配を感じた。(塩原永久)

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