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【正論】北の非核化に供される米韓同盟 防衛大学校教授・倉田秀也

防衛大学校教授、倉田秀也氏
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 概して、首脳会談の共同声明は原則合意となる。12日の米朝首脳会談での共同声明が「完全な朝鮮半島の非核化」を謳(うた)ったことの意義を認めないわけではない。だが、米朝首脳会談を後にして、北朝鮮の非核化はそれ以前よりも加速したか。トランプ米大統領自らが陥穽(かんせい)に陥っているのなら、原則合意だからこそ、指摘しておかねばならない。

 ≪耳を疑う合同軍事演習「中止」

 共同声明で最初に目に飛び込んできたのは、トランプ大統領が「安全の保証」を与えることを約束したのに対し、金正恩朝鮮労働党委員長が朝鮮半島の完全な非核化への断固として揺るがない決意を確認したという一文であった。

 以前本欄でも指摘したが、米朝間の文書で「安全の保証」が謳われたことは過去2度ある。第1次核危機に一応の小康をもたらした米朝「枠組み合意」では、核不拡散の領域で核兵器国が非核兵器国に与える「消極的安全保証」-核兵器による威嚇または使用をしない保証-を米国が北朝鮮に個別に与える形をとった。また、第2次核危機で初の合意文書となった6者会談共同声明では、米国が北朝鮮に「核兵器または通常兵器による侵略・攻撃する意図をもたないことを確認する」と言及された。

 耳を疑ったのは、トランプ氏が記者会見で、米韓合同軍事演習は「挑発的」であり、交渉が続く状況では不適切とし、中止をほのめかしたことである。在韓米軍の削減、あるいは撤退の可能性、費用削減までにも言及した。

 金正恩氏の言辞として、米韓合同軍事演習が「挑発的」とすることはあっても、韓国の同盟国の最高指揮官が発言したことには驚きを禁じ得ない。

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