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【正論】玉虫色の米朝合意をどう読むか モラロジ-研究所教授、麗澤大学客員教授・西岡力

西岡力・モラロジー研究所教授、麗澤大学客員教授
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 都合の良い「朝鮮半島の非核化」

 12日の首脳会談で米朝は「朝鮮半島の完全な非核化」実現で原則的な合意をした。これが米国の思惑通り北朝鮮の核兵器完全廃棄の方向に進めば、北朝鮮は見返りとして日本からの多額の経済協力資金を得ようと日本に接近してくる。すでに5月段階で、北朝鮮政権内部筋は私に、米朝協議がうまくいけば、2002年の小泉純一郎首相訪朝時の日朝協議で取ることに失敗した多額の過去清算資金を受け取るという方針が決まっていると、話していた。

 では米朝首脳会談はうまくいったのか。私は会談の結果は3つの可能性があると指摘してきた。すなわち、(1)金正恩委員長が譲歩して全ての核ミサイル、生物化学兵器の廃棄を実行する(2)トランプ大統領が核問題での中途半端な合意をしてしまう(3)決裂して昨年10月頃の軍事緊張状態に戻る-だ。

 少なくとも現段階では(3)にはならなかった。共同声明は玉虫色の表現で書かれており、トランプ氏側から読むと(1)とも解釈できるが、北朝鮮側から読むと(2)とも解釈できる。両者が都合良く解釈できる鍵になる言葉が「朝鮮半島の完全な非核化」だ。共同声明では「金委員長は朝鮮半島の完全な非核化への揺るぎない、固い決意を再確認した」「北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向け取り組む」と2回、この言葉が書かれた。

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