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【風を読む】教師は「王道」で勝負を 論説副委員長・沢辺隆雄

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 昨今の教育改革で気がかりなことがある。一つは小学校での英語教育の早期化だ。あまり「熱心」にやらないでもらいたい。というと語弊があるが、焦り過ぎては危うい。英語に気を取られ、国語教育がおろそかになるのが心配だ。

 2020年度からの新学習指導要領で小学校高学年で英語が週2コマ教科化される。

 今でも時間割が過密で英語の時間確保に学校は四苦八苦している。昼休みが削られたり、7時間目ができたり。15分など短時間の英語学習も推奨され、朝15分の「読書の時間」といった活動にも影響がでかねない。

 英語ができる教師の配置も十分でない。「素人」が教える英語は現代の「学校の怪談」だ。民間の英語スクールの宣伝も過熱気味。学校教育の塾頼み、外注化がまた強まるのでは困る。

 中学以降の教育につなげ、日本の生徒が苦手としてきた「話す」「書く」を克服し、使える英語を目指している。

 先日、全国学力テストで中学3年を対象に加わる英語の予備調査の問題を文部科学省が公表した。実用的な英語力をみる出題が多い。例えば日本を初めて訪れる外国人観光客に薦める土産を、30語以上の英語を使って紹介する。

 そうした文を書くにも、日本文化の知識とともに、理由を含めて書く論理的思考力が欠かせない。豊富な読書を勧め、国語力、読解力を鍛えてほしい。

 特派員経験もある先輩に、英語の勉強の「必勝法」を聞いたが「ない」という。伝えたい人、伝えたいことがあれば、学ぶ意欲が湧き、身につくと。

 もう一つの心配は小中学校の道徳教科化で記述式評価に悩む教師が依然多いことだ。マニュアル本も売れているという。だがあまり悩まず児童生徒を励ます言葉を書いてほしい。教師の心からのひと言に生徒はやる気を出す。教師本来の仕事だ。

 本紙教育コラム「解答乱麻」で、バッカーズ寺子屋塾長、木村貴志さんは、教育力は大人から次世代への「言葉と行動の力」だと説いていた。教師はその「王道」を行ってほしい。

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