産経ニュース

【ポトマック通信】米首都圏で消える日本語クラス

ニュース コラム

記事詳細

更新

【ポトマック通信】
米首都圏で消える日本語クラス

 ワシントンで桜の季節が足早に過ぎ去っていった。日本から贈呈されたその桜は日米連帯の象徴だ。市内の桜の名所に観光客が押し寄せるのをみて、少しだけ誇らしげな気分だった。

 ところが最近、米首都圏で日本の存在感が失われかねない話を耳にした。首都近郊アーリントン郡の公立高校で、外国語を学べる授業のうち日本語プログラムが縮小されるというのだ。地元メディアや郡教育委員会によると、予算削減を進める中で外国語プログラムの削減が決まり日本語やドイツ語が対象となった。郡教委は生徒に人気のスペイン語やフランス語に教員を充てる一方、「プログラム維持に十分な生徒数が集まらない」として日本語クラスを段階的に減らし、最終的になくなる公算が大きいという。

 削減方針が固まった今月初め、日本語の学習に力を入れてきた生徒らが早速、プログラム存続を求める署名活動に乗り出した。「学位を取るためではない。ただ、もっと日本語を学びたい」-。教委の方針に反対する生徒は、外国語を学ぶ純粋な喜びを求め、そんな訴えの声を上げている。

 同郡は連邦政府やシンクタンクが集まる市中心部に通勤する関係者も多い。その子弟が通うであろう教育環境で、日本語に身近に接する機会が減ることになるだけに、気がかりだ。(塩原永久)

「ニュース」のランキング