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【オリンピズム】嘉納治五郎と幻の東京大会(8)ロス大会での活躍、招致後押し

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【オリンピズム】
嘉納治五郎と幻の東京大会(8)ロス大会での活躍、招致後押し

 開幕を2日後に控えた7月28日、国際オリンピック委員会(IOC)総会で、IOC委員でもある嘉納治五郎が大会招請状を正式に提出し、もう一人のIOC委員、岸清一が補足説明を行って第12回オリンピック大会の東京開催を提案した。開催地は3年後のオスロでのIOC総会で決定することも決まる。立候補都市として名乗りを上げていた都市は、ローマ、ヘルシンキ、バルセロナ(スペイン)、ブダペスト、ダブリン(アイルランド)など、10都市。前評判ではローマが有力とみられており、東京の視界は良好とはいえなかった。

 それだけに、ロサンゼルスで実施された16競技のうち、陸上競技、水泳、馬術、レスリング、体操など9競技に参加した日本選手団には前回大会以上の活躍が期待されていたことだろう。選手団は、そうした期待に見事に応えてみせる。特に目覚ましい活躍を演じたのは競泳陣だった。男子6種目中、5種目を制して世界を驚かせたのだ。200メートル平泳ぎを制した鶴田義行は2連覇を果たし、100メートル背泳ぎでは清川正二、入江稔夫、河津憲太郎が金銀銅を独占した。当時、名古屋高商の学生だった清川は後年、IOC委員に就任する。その後、日本人初のIOC副会長にも選ばれ、スポーツ界の発展に寄与することになる。=敬称略(監修 真田久筑波大教授 構成 金子昌世)

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