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【蔭山実のスポーツ茶論】対校戦に学ぶ潔さ たった2つのチームが毎回、雌雄を決する

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 OB会報にはこんな逸話もある。「ボートを艇庫に返還する途中、突然の豪雨で前進を阻まれ、策に窮した。運を天に任せ、必死の団結力で漕ぎ、無事帰還した。必勝の信念と絶えざる鍛錬、団結の力は予想だにしない力量を発揮する。人間の能力は無限である」。これも対校戦なくして気づかぬことではなかったか。

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 東京六大学野球は、紆余(うよ)曲折を経た対校戦の積み重ねからなるリーグ戦である。25年に始まったリーグ戦の開幕戦は立大と明大の試合だった。両校はこの週末に対戦し、リーグ戦の行方も左右する戦いを演じた。明大と法大は早慶戦の一方でリーグ優勝決定戦を繰り広げてきた。「血の法明戦」といわれた壮絶な対校戦は健在である。

 対校戦は、予選を勝ち抜いたチーム同士が戦うのと異なり、伝統とプライドを背負う、たった二つのチームが毎回、その場限りで雌雄を決することに意味がある。その結果を潔く受け入れる姿を学ぶのである。

 「勝負はわずか3分半で決まる。その潔さ、その残酷さがこの対校戦を特別なものにしている」。開成高と筑波大付属高の競漕大会をOBはこう語っている。

 近代日本スポーツの隆盛を支えてきたのはこうした対校戦ではなかったか。華と話題のある試合を万人が楽しんだ。それは100年前に始まらなければできないものでもないだろう。新たな対校戦が生み出されていくことに期待したい。

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