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【正論】シリアで示された米軍の抑制力 新潟県立大学教授・袴田茂樹

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 ≪軍人は文民より好戦的なのか

 つまり、人的犠牲は出さず、各国は公約は実行したとしてメンツは保ったというわけだ。しかし露独立メディアの何(いず)れも、シリアでは何も解決しておらず事態は一層混乱し、欧米と露の不信と対立はますます強まり、今後も危機制御メカニズムが機能するとか悲劇的事態が阻止されるという保証は全くない、と警告している。

 かつて反動的とされた露皇帝アレクサンドル3世(在位1881~94)は「露に友人はいない。同盟国も裏切る。信頼できるのは露軍のみ」と述べた。プーチン氏はこの皇帝を称賛して昨年11月に彼の言葉を刻んだ記念碑の像をクリミアに作った。露大統領補佐官のV・スルコフ氏はこの4月、次のように述べた。歴史的に露は欧州の一員にもアジアの一員にもなれなかった。クリミア併合後、露は世界と経済関係や戦争を含めさまざまな交流を持つだろう。しかし、露は今後100年以上にわたり本質的に孤独である-と。

 わが国では、軍といえば好戦的とか軍国主義と自動的に考える者が少なくない。しかしシリアの危機的事態に対して、米国では文民ではなく軍人の国防総省が危機制御メカニズムとして機能した。そして露国内で公式の対米批判とは別に、それが高く評価されている。このことをわれわれは熟考すべきではなかろうか。(はかまだ しげき)

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