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【津田俊樹のスポーツ茶論】進化するベースボール 統計学重視の流れは止められない

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 メジャーの「フライボール革命」の影響が日本球界にも広がり始めている。バッティングといえば、「ボールを上から強くたたけ」だった。ゴロを転がせば野手の失策や悪送球を誘うことができる。高校野球で、飛球を打ち上げると指導者から厳しく注意される。その常識が覆されようとしている。バットを下から出してフライを打ち上げろというのだから、驚きである。特殊なカメラ、レーダーによって、打球速度が158キロ以上で角度が30度前後ならば、ヒットの確率が高まる、という分析が出た。

 このデータに目を付けたのがアストロズ。徹底したフライ打ちで、2016年から17年のチーム打率が・247から・282、本塁打が198本から238本と、文字通り飛躍的に伸びた。他の追随を許さない攻撃力で、昨季、球団史上初めてワールドシリーズを制覇した。

 左右どちらかへ極端に寄った守備隊形、2番にパワーヒッターを置くなど今までのセオリーが崩れている。試合開始直前のミーティングで監督、コーチ、選手が野球経験のないアナリストのレクチャーに耳を傾けるチームさえある。デビュー間もない大谷に対しても各球団は投打の傾向を細部まで調べ上げて対策を練っている。

 2000年代に入ると、アスレチックスが統計学をもとにしたチーム編成「マネーボール」で価値観を変えた。他球団も追いつき、追い抜こうと分析、処理能力をアップさせ、頭脳戦は激しさを増している。「数字の独り歩き」との批判があるものの、流れは止められない。大谷はビッグデータという新たな難敵とも戦っている。日々、進化する「背番号17」に期待したい。

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