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【スポーツ茶論】心に残る鉄人の言葉 正木利和

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 「耕平さんは衣笠をわが子のようにかわいがっていましたねえ。授賞式に出席するのに、わざわざ新しい背広まであつらえるほどで。でも、少し(受賞は)早い、とも言ってました」

 衣笠さんの身代わりになったこともあったという。同じ年の新語・流行語大賞で衣笠さんのニックネームである「鉄人」が特別賞を受賞したのだが、多忙をきわめてどうしても出席できない本人にかわって授賞式に出席したのだそうだ。

 「そのときに本人のコメントを代読したんですが『鉄人は鉄人でも小さな鉄人です』というもので。会場では受けてましたよ」

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 浅からぬ縁をもつ池田さんが最も感銘を受けたのは、引退のときの「私に野球を与えて下さった神様に感謝します」という言葉だった。「(アフリカ系米国人の父をもつ)彼の生い立ちなどを考えると、長嶋茂雄が引退のとき後楽園で『わが巨人軍は永久に不滅です』とあいさつした言葉よりもはるかに深い」

 プロ入り直後は外車を乗り回して事故を起こしたりするなど、やんちゃなところもあった衣笠さんだったが、池田さんは「関根潤三さんら、優れた指導者たちに野球というものを教えられたことで、若い頃から自発的に人間形成をしていった稀有(けう)な人」と言う。

 だからこそ、洋画家の故中川一政氏ら多くの他分野の人たちとも交流し、広島大学で講演したとき「子供の夢を育てよう」と訴えた衣笠さんの早すぎる死を惜しむのだ。

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