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【正論】憲法改正素案に対する私の提案 駒沢大学名誉教授・西修

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 ≪完成度の高い条項へ衆知集めよ≫

 第3に、「必要な自衛の措置」は不要である。この語は「自衛権」を憲法に入れるように主張したグループに配慮したとされるが、独立国家が「自衛権」を保有することはごく当然であって、憲法に規定するまでもない。国連憲章51条は、国連加盟国が個別的自衛権も、集団的自衛権も保有していることは「固有の権利」であると明記している。

 各国憲法を見るに、自国の国防組織に「必要な自衛の措置」という枕詞(まくらことば)を付している国を私は知らない。

 第4に、「内閣の首長たる内閣総理大臣」中、「内閣の首長たる」語も不要である。なぜならば、憲法66条1項に「内閣の首長たる内閣総理大臣」とあり、限られた語数で構成されるべき憲法に、何度も同じ言葉を使用するのは無駄と思われるからである。

 そして第5に、国際的視点が欠けている。日本国民ですら、はなはだわかりづらいのに、国際社会で理解されるだろうか。憲法の国際見本市へ改正素案を出品して、高い評価が得られるとはとうてい考えられない。

 自民党が提起した「たたき台素案」をさまざまの角度から検討し、より完成度の高い条項にするため衆知を集めることが求められよう。

 日本国憲法が施行されてから71年を迎えるにあたり、国際社会の動向を見据え、9条のありようを、真摯(しんし)に考究していこうではないか。(にし おさむ)

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