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【正論】韓国民よ、政治危機に覚醒せよ 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

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 この制度により地方に根を張る権力集団の出現は阻止された。二百数十の藩主が多様な地方権力を形成し、各地方の行政、産業、文化を担った日本の幕藩体制とは対照的な、極度の中央集権的体制が李朝であった。

 あらゆる「権力資源」を中央権力が握る体制が李朝500年余を通じて持続されたのだから、この体制はいかにも堅固なものだと想像されるかもしれないが、実態はその逆である。中央集権が極度に進められたがゆえに、多様な利益集団や社会集団の形成がその芽を摘まれてしまった。唯一残されたものが、宗族と呼ばれる男子単系の同族的集団である。この宗族が門閥となって両班を輩出する母体である。李朝には社会を横断的につなぐ階層はついぞ存在しなかったのである。

 国王を取り巻く中央官僚が権力の頂点に君臨し、相互には何の関係もない有力な宗族が頂点を目指して競い合う。この競合の過程で生じた宗族間の争いは、あたかも潮流が渦を巻くようなすさまじさであった。すでにして朝鮮研究の古典となったグレゴリー・ヘンダーソンのいう「渦巻き型社会」とは、つまりそういうことである。

≪文氏のポピュリズムに未来はない≫

 文大統領は、李・朴氏の2代の保守政権の「積弊清算」を大義名分とし、検察と裁判所の助力を得て旧政権の罪科を裏付け、これによって自らの政権基盤の強化を狙っている。敵対勢力への政治的報復であり、李朝の党争への先祖返りである。

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