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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】(15)私が会った孫基禎 「過去」よりも「未来」が大事

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 《…世界人類の夢だった2時間30分の壁を破る2時間29分19秒で、われらの孫基禎選手が堂々1位でゴールインしたとの報道に接するや本社内外の人士、本社前の広場に雲集した民衆の万歳の声が一時に爆発、ソウル(京城)の夜空を埋め尽くした…》。さらに、同社では「オリンピック世界制覇歌」を公募▽感激の瞬間を届けるためにベルリン五輪の記録映画会を3日間9回にわたって上映、大盛況を得た、とある。

 つまり、現代の日本の東京・渋谷で、サッカーの代表が勝った後に繰り広げられるような“大騒ぎ”が朝鮮全土で繰り広げられたということだろう。異様な高揚感の中で同社の記者はつい写真に細工してしまった。総督府は、予想を超える盛り上がりに恐れをなして厳しい処分をした-それ以上でも、それ以下でもない。過酷な言論弾圧の象徴として、戦後無理やり「政治的な意味合い」などつける必要はなかった。

 事件について語らず

 話を88年に戻そう。私が会った孫は、頭髪が真っ白になっていたが、がっしりとした体と、鋭い眼光は健在だった。早朝ジョギングはこの日だけではなく、聖火ランナーに選ばれても恥ずかしくないよう毎朝、トレーニングを続けていたのだという。

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