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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】(15)私が会った孫基禎 「過去」よりも「未来」が大事

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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】
(15)私が会った孫基禎 「過去」よりも「未来」が大事

1936年ベルリン五輪のマラソンで金メダルに輝いた孫基禎選手 1936年ベルリン五輪のマラソンで金メダルに輝いた孫基禎選手

 世界制覇歌まで登場

 孫といえば、思い出されるのが「日章旗抹消事件」だろう。ベルリン五輪で金メダルをとった後、朝鮮の民族紙「東亜日報」が表彰台に上る孫の胸の日章旗を消した写真を掲載。同紙は、朝鮮総督府から発刊停止処分を受け、多くの社の幹部、記者らが拘束されたり、退社を余儀なくされたりしたという事件である。

 75年に刊行した同社の社史にはこうあった。《1936年8月28日に本報(東亜日報)は無期停刊処分を受け、関係人士の拘束にまで至った…留置場6房(室)がすべて東亜日報記者で超満員になり、まるで東亜日報が移動してきたようだった…主筆、編集局長は即時辞任…拘束された8名は40日間にわたって峻烈(しゅんれつ)な問招(ムンチョ)(厳しく問いただすこと)を受け…》

 厳しい処分の理由として、現在では(朝鮮の)民族意識の高揚を抑えるためだったと解説されることが多い。孫の金メダルは、どれだけ朝鮮の民衆を熱狂させたのか。社史の前段にその一端がつづられている。

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