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【日曜に書く】論説委員・清湖口敏 する?しない?どっちやねん

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【日曜に書く】
論説委員・清湖口敏 する?しない?どっちやねん

 読売東京発行版の時事川柳とは選者が別だったから、東京へ転勤して以降は、川柳マガジンはともかく新聞で咲二さんの名を見ることは久しく途絶えていた。その人の訃報を読売紙上で知ったのが昨年10月のことである。御年90歳だった。

 一面識もない咲二さんに惚(ほ)れ込んだのは、平成25年3月号の川柳マガジンの企画「前田咲二特集」で咲二さんの数々の川柳に接してからである。背筋のしゃんとした雄々しい句風に、えも言われぬ感動を覚えた。

 人物像も、そこに書かれた略歴以外はほとんど知らないが、時事川柳専門の「川柳瓦版の会」の会長を務めたというから、柳壇でもかなりの実力者だったことは想像に難くない。

 瓦版の会といえば、『道頓堀の雨に別れて以来なり』(田辺聖子著)の評伝でも知られる高名な川柳作家、岸本水府が創立した大阪の名門結社である。それを率いた咲二さんなら、句集の一つや二つは出ていようと思いきや、国会図書館にも見当たらなかった。句集を出さないのが流儀なのかもしれない。

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