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【正論】北非核化へ日本の力を見せよ 元駐米大使・加藤良三

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【正論】
北非核化へ日本の力を見せよ 元駐米大使・加藤良三

元駐米大使・加藤良三氏 元駐米大使・加藤良三氏

≪好個の機会となった日米会談≫

 今回の日米首脳会談は取りあえず順調なものだったようである。

 まず想起しておくべきはこの首脳会談は南北、米朝首脳会談の動きが出る前に、日本がさまざまな展開の可能性を念頭に置いて、アメリカに持ちかけていたものだという点である。南北、米朝会談を控えて日本がアメリカにインプットする好個の機会となったわけで、このタイミングでの実施は適切な判断だった。

 日米ほどの包括的な関係になると、首脳同士が直接かつ継続的に政治、安全保障、経済その他にわたって鳥観(ちょうかん)図を比較し、共有しておくことは必要不可欠であり、相手がトランプ政権であるだけになお一層、それが重要になる。

 今回の会談の主要点の一つは言うまでもなく北朝鮮政策だった。今後、多くの紆余(うよ)曲折が予想されるプロセスである。今、北の外交は巧みだと感心していても意味はない。また、北は経済制裁にかなり参っているという情報があったとしても、楽観論に基づく政策形成は取るべき道ではない。

 1990年代以降の経過を見ると、北の完全で検証可能かつ不可逆的な非核化(CVID)の実現は時間を経るごとに難しくなってきている。しかし、実現が不可能とも言えない。

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