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【風を読む】「日朝会談」に気をもむ前に 論説委員長・石井聡

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 (2)と(3)は実質的に破綻した。「日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題」と婉曲(えんきょく)的に触れられた拉致問題については、「今後再び生じることがないよう適切な措置をとる」としたが交渉の進展はなかった。

 そうした現実を前にして、政府は(1)の約束を今も守るべきものと考えているのだろうか。宣言の破棄という選択は、官僚の発想からは出てきにくい。他に代わるものがないだけに、宣言は「過去の基本文書」としてたたき台になりかねない。

 戦後や宣言後の主権侵害行為について、こちらが補償を求めるくらいの発想が必要だ。

 日朝首脳会談を展望するというなら、首相の言う通り拉致問題の決着を前提とすべきだ。もしそうなった場合、北朝鮮への支援や協力はどうするか。

 予想外の展開があったとしても、泥縄で決めるわけにいかない。楽観は禁物だが、金正恩(キム・ジョンウン)委員長との間で新たに絵を描き直す知恵と度量がいる。

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