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【古典個展】「名」優先では理解できぬ 大阪大名誉教授・加地伸行

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【古典個展】
「名」優先では理解できぬ 大阪大名誉教授・加地伸行

加地伸行・大阪大名誉教授(寺河内美奈撮影) 加地伸行・大阪大名誉教授(寺河内美奈撮影)

 茶道-これは日本において完成された。と言うのも、この茶道には日本人の典型的な行動・思考要素が詰め込まれていったからである。例えば、茶道を学び始めた人の作法の一つに〈拝見〉がある。床(とこ)の間に掛けてある書幅(茶掛(ちゃがけ))や茶碗(ちゃわん)に対して、〈結構なもので〉と褒(ほ)める。実は、その美術の真の価値が分かっているわけではない。〈褒める〉という型を行っているだけである。要は、型の重視ということだ。

 ここである、ポイントは。名実一致が最高ではあるが、日本人は〈名〉(形式)を、中国人は〈実〉(内容)を重視する。日本人は型や様式を中心にする。それが〈道(どう)〉となる。

 つい先月末、京大は「軍事研究に関する基本方針」とやらを公表した。その内容は「社会の安寧や人類の幸福、平和への貢献が研究活動の目的で軍事研究は行わない」とのこと。

 このカマトトぶりは、日本人の思考すなわち〈名〉重視、形式重視の最たるものである。

 遠い古代や中世のころならばトンカチ鍛冶屋(かじや)の作る刀などが軍事研究なるものの対象となるだろうが、現代においては、どの工業もほとんどが軍事に関わっている。早い話が、ネジ一つ不良品であれば、締め上げたミサイルを飛ばせない。

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