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【別府育郎のスポーツ茶論】プロ野球中継撤退、一つの文化の消失

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 同時進行の選手の動きを耳からのみの情報で想像するわくわく感は、ラジオならではの楽しみだった。

 往年のTBSに、山田二郎さんというアナウンサーがいた。父親は清水次郎長や森の石松でおなじみの浪曲師、二代目広沢虎造である。昭和39年の東京夏季五輪、47年の札幌冬季五輪ではいずれも閉会式を中継した。プロ野球では51年10月11日、後楽園球場の巨人対阪神戦で、王貞治がベーブ・ルースの記録を抜く、通算715号本塁打をラジオで中継した。

 先輩や各局のライバルと技量を競い、父親の間の取り方や強弱の付け方を参考にした。盲目の聴取者から「山田さんの中継は、球場の広さが分かる」といわれたことがあるという。本人に聞いた。

 「ああ、やってきたことに間違いはなかったんだ」と、うれしかったのだという。話芸の極みである。

                □   □

 海の向こうで、大谷翔平が大暴れしている。甲子園では大阪桐蔭が連覇を飾った。開幕したプロ野球の熱戦も続いている。

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