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【産経抄】4月7日

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 「空前絶後の暴挙」「シビリアンコントロール(文民統制)の危機」「隠蔽(いんぺい)が安倍晋三政権の特徴」…。陸上自衛隊のイラク派遣部隊の日報が、発見から1年以上も公表されなかった問題で、おどろおどろしい言葉が飛び交っている。確かに考えられない事態であり、野党は安倍内閣の退陣を求めている。

 ▼ただ、5日夜に話した自衛隊大幹部は「自衛官としての勘」と断ったうえで、こんな見方を示した。「恥ずかしいほど根は浅い話なのではないか。担当者らは『えっ、求められていたのは南スーダン国連平和維持活動の日報だったのでは』という感覚だったのでは」。

 ▼特に日報が見つかった陸自研究本部(現・教育訓練研究本部)は、浮世離れした部分があり、世間の騒動に鈍感なのだという。この幹部は明言した。「安倍政権と何の関係もない10年以上前のイラク派遣時のことを、隠す理由は何もない」。

 ▼とはいえ6日には、航空幕僚監部にもイラク日報が保存されていたことが発覚した。意図的な隠蔽か、ばかばかしい凡ミスか。いずれにしろ、防衛省の調査チームによる徹底的な全容解明が必要であり、与野党双方の議員が、行政府の文書管理のずさんさに怒るのも当然である。

 ▼そうではあるが、これでまた国会が空転し、審議の中身がその追及ばかりになるかと思うとむなしい。間近には安倍首相とトランプ米大統領の会談が控え、その先には韓国と北朝鮮の首脳会談、さらには米朝首脳会談も待ち構えているのである。

 ▼複数の政府高官は、米朝会談の結果次第で在韓米軍の撤退もあり得るとみている。そうなれば、日本の安全保障環境は戦後最大の激変期を迎える。国会では本来、そうした大きなテーマをこそ論じてほしい。

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