産経ニュース

【風を読む】拉致報道 反省するは我にあり 論説副委員長・別府育郎

ニュース コラム

記事詳細

更新

【風を読む】
拉致報道 反省するは我にあり 論説副委員長・別府育郎

 国内潜伏中に逮捕されたよど号犯は、実在する日本人名義の旅券を所持していた。その兄が勤務した東京の貿易会社では女性社員が殺害され、2児が北朝鮮に拉致されたとされる。同社は複数の拉致事件に関与していた。よど号犯の元妻は、偽名で横須賀のスナックを経営しており、後に有本恵子さんの拉致に関与したと告白した。

 担当した事件の多くが、拉致と不可分のものだったのだ。

 昭和63年3月26日、参院予算委員会の質疑で当時の梶山静六国家公安委員長と警察庁の城内康光警備局長が初めて、アベック3組の不明を「北朝鮮による拉致の疑い濃厚」と認めた。

 ところが、産経を含む新聞各紙、テレビ各局の報道は冷淡か無視を決め込んだ。阿部はこれを、自戒を込めて「メディアが死んだ日」と書いた。

 直前の1月まで公安を担当していたのは記者である。城内局長は警視庁公安部長からの転身で、日常的な取材対象だった。記者は、メディアを殺した責を負うべき一人である。

「ニュース」のランキング