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【新聞に喝!】中国に統合されたら状況一変 日本守る「盾」、台湾報道は一層重要に  神戸大教授・簑原俊洋

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【新聞に喝!】
中国に統合されたら状況一変 日本守る「盾」、台湾報道は一層重要に  神戸大教授・簑原俊洋

台湾周辺空域で、中国空軍のH6爆撃機と平行して飛ぶ台湾空軍の戦闘機「経国」(手前)=台湾・国防部提供 台湾周辺空域で、中国空軍のH6爆撃機と平行して飛ぶ台湾空軍の戦闘機「経国」(手前)=台湾・国防部提供

 日本の隣国といえば、多くの人がまず思い浮かべるのは韓国だろう。その地政学的な重要性と形から明治期、朝鮮半島は日本に向けられた鋭利な刃物「利刃(りじん)」とも形容された。では、沖縄の向こうに浮かぶ近隣の「台湾」についてはどうか。

 筆者は先月までの半年間、台北の中央研究院に籍を置きつつ、現在の国際政治情勢に関する研究に専念した。日台を行き来するなかで気づいたのは、日本の新聞やテレビは紙面やニュースの多くを朝鮮半島情勢に割いているが、台湾に注目した報道はかなり少ないということである。

 たいていは出来事を簡潔に紹介するにとどまり、踏み込んだ分析・考察はまれである。扱いも概して小さい。

 理由はさまざまだが、まず考えられるのは、核開発を急ぎ日本に向けてミサイルを発射する「ならず者国家」の北朝鮮や、ことあるごとに反日を掲げる韓国と違い、台湾との関係は安定しており、目が離せない厄介な状況にはないということが挙げられよう。

 良好な日台関係ゆえに存在感が薄いともいえる皮肉な状況だが、いったん沖縄に足を運んで同地から地政学的現実に臨むと、日本の安全保障における台湾の重要性に改めて気づかされる。

 つまり、中国が目下展開している積極的な海洋進出に対して、台湾は極めて重要な防波堤として横たわっているのだ。専門家ならずとも、もし台湾が中国に統合されるようなことがあれば、日本の安全保障をめぐる状況は一変し、従来の国防基本構想が大幅な変更を余儀なくされることは容易に想像できよう。

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